
現在の師匠であるラザーリ氏からは。「美しい楽器とはどういうものか?」を集中的に学びましたが、それは今までの概念をすべて変えるくらい、衝撃的なものでした。
例えば、エフ孔を切る時、それまでは、鉛筆で書いた下書きの線を頼りに削っていたのですが、黒い線が邪魔で本当の線が見えてこないという理由で、ラザーリ氏は途中で下書きを消してしまうのです。これは、すぐには真似のできないことでしたが、良い楽器の実物や写真を見本にしながら、イメージを明確にして製作に取り組むことで少しずつできるようになり、それ以降、私の楽器は徐々に評価されるようになりました。